この記事では、漫画「針子の乙女」のあらすじや感想(ネタバレ注意)をまとめています！
原作：ゼロキ先生、漫画：雪村ゆに先生、キャラクター原案：竹岡美穂先生の作品です。
毒親によって地獄のような生活をさせられるようになった主人公が、針子として新たな雇い主の元に売られ、そこから類い稀な才能を発揮していくお話です。
「針子の乙女」のあらすじ
ヌィール家の長女ルイは、前世の記憶を持って生まれてきました。
両親に愛されることなく育ったルイは、精霊を見ることができ、ボロボロになっている精霊の服を繕ってあげることもできました。
転生してしまったからには、今のままうまく生きていこうと思っていたユイですが、それからさらに数年後、10歳の誕生日にその想いは打ち砕かれます。
突然、ヌィール家と橙契約している聖獣の蜘蛛と針を渡され、「加護縫い」をしてみせろと言われたものの、やり方を知らないため、普通に縫うことしかできなかったのです。
そこから、地獄のような日々が始まりました。
父親は、ユイを一族とは認めることができないと利用するだけ利用して、奴隷のようにこき使うように…
さらにそれから5年。
まともな食事すらさせてもらえないユイに、やっと転機が訪れます。
カロスティーラ・ロダンが、ユイの新しい雇い主となったのです。
針子として雇われたユイは、まるで地獄から天国に来たかのように、大切にしてもらえるように…
そしてここから、彼女の本当の才能が周りに理解され、ある王族と出会うのでした。
「針子の乙女」の感想(ネタバレ注意)
どんな作品なのかと興味があって読んでみたら、主人公のユイがあまりにも不憫で泣きそうになりました。親に愛されていない生活を送り、本当は才能のある子なのにそれに気づかれもせず、ただ利用されるだけ…
異世界作品では、家族でありながら主人公だけひどい扱いを受け、メイド達からもいじめられる展開はよくありますが、ユイに対する虐待は悪質ですね。
父親は働かせるだけ働かせて、自分が利益を得ていますから。もう奴隷のようですよ。
ユイのおかげで設けているんなら、もう少し環境を整えてやれよ！とつっこみたくなります。
しかしそんな不幸な彼女を救ってくれるロダンと、カロスティーラ家の使用人たち。
ガリガリでボロボロだったユイが、どんどん美しくなっていくのを見るのは、すごく楽しい！！
そして、自分に対して優しくしてくれる人たちのためにがんばるユイは、健気でとっても可愛いです。
そして、1巻の中盤が近くなってきたあたりから、ユイの才能がどんどん発覚してきます。魔眼の持ち主で精霊が見えるとか、精霊治療ができるとか、実は加護縫いも今はできるとか…
そして、前国王であるロメストメトロ・アージットが登場！
あまりにもダサい服を来ていたから(笑)
その服に対するユイのつっこみも笑えるんですよね～。
さんざん、ひどい服と言っておいて、誰が作ったか知りませんけどって…
あなたの父親だよ！
そのあとにユイが服を作り直すシーンは爽快でした。
ひどい扱いをしてきた父親よりもずっと素晴らしい服を完成させるのはもちろん、ロダンとアージットがユイの類い稀な才能を認めたりしますからね。
1巻の最後は、アージットが結婚しようと言い出したシーンで終了です。
まさに、シンデレラストーリーですね。
2巻からは、ユイがヌィール家の当主になるためのストーリーになっていきます。
アージットとロダンは、政治に利用されるなど、今のままでは危険だと判断します。
ユイの才能は国宝級の技術だし、王の公妾にもなれる魔眼の持ち主ですから。
しかし、結婚をすることでユイを守っても、まだ問題があるわけですよ。
それは、ヌィール家の当主…つまりユイの父親。
ユイにそんな才能があると知ったり、前国王と結婚したりしたら、権力にあやかろうと悪事を働くに違いありませんから。
それに、結婚すると名前が変わるから、蜘蛛との契約の書き換えが必要なのに、父親はわかっていてわざと説明すらせず…当主としての資格もないわけです。
だから、自分の身を守るためにも、ユイ自身がヌィール家の当主になった方がいいってことですね。
このあとから、夜会に出たり国王に会ったりと、色々なエピソードが描かれていきますが、着実に一歩一歩当主になるための準備が進んでいきます。
それはつまり、ユイの才能がどんどん発覚したり認められということで、とっても気分がよくなってきます。
傲慢な父親や、悪女のようになっている妹・メイリアとも再会して、ワクワク…(笑)
メイリアは父親そっくりだし、父親は美少女になったユイが自分の娘だと気づかないし！
そして、国王の結婚予定の報告と一緒に、アージットとユイの婚姻、ユイがヌィール家の当主になることが発表されるのは3巻に入ってからですね。
前半は、発表のシーンで、ユイの父親がまさか…って状態になります。
まぁ、当然ながらざまぁって思っちゃいますよね。
その後は、当主の契約をするために、契約書のある保管庫に行き、ユイは始祖の蜘蛛と会うことになります。そこで色々なことがわかってくるし、始祖の蜘蛛にアージットたちも試されます。
とりあえずは、うまくいったって感じですね。
最後は、ユイの父親が加護縫いができなくなっていて、そんな彼のもとに呪霊師がやってきます。
あ～また悪どいことをやるのね…って思ったところで終了でした。
1巻を読むだけでも、シンデレラみたい～って満足できます。
でも、まとめて今日現在の最新巻まで読むと、ひどい扱いを受けて生きる気力を失くしていたユイが、どんどん前向きになっていく様子がわかって面白いです。
それに、彼女に優しい人たちと、悪どい人たちがハッキリ分かれてきますから、今後の展開もどうなるかとっても気になります。
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「針子の乙女」の感想まとめ
加護縫いと呼ばれる特殊な能力を持つユイは、精霊の衣服を縫って救うなど、まさに聖女の様な力を持っています。
そんな彼女が、大切な人たちに認められながら成長していき、多くの事を成し遂げていくエピソードを読むと、心がほんわか温かくなります。
人のために何かできるならと、自分の犠牲や危険などを顧みない姿も、ユイの魅力ですね。
以上、漫画「針子の乙女」のあらすじや感想ネタバレでした。最後までご覧いただきありがとうございました。
